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筋肉ドクターの気まぐれ日記

Killing Timeに日記を書き候
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09.20.12:57

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  • 09/20/12:57

06.08.01:24

交通事故➡レントゲン?

昔は上の先生から交通事故の患者さんは事故で傷害が無かったという証拠を残すために受傷部位全てをレントゲンを撮れと言われて、素直に撮っていたもんだ。

しかし最近は、レントゲン異常が自分で気にならない限り撮影を勧めない。
そのことを患者さん本人に説明し、それでも撮りたいという人は撮っている。

そうし出してからの方が、主観的にはムチ打ちの治療成績も向上しているように感じるし、それによって何も困ったことは無い。


この手の、こういう場合は通常こうしなければならない的な話は医療業界多々あるように思うが、得てして都市伝説であり、医師でさえ盲目的に信じ込んでいる場合があると思う。


よく考えてみよう。


まず、受傷した患者さんにとってのメリット、デメリット。
明らかなレントゲン異常を疑うような症状がない場合撮影することのメリットは?自分の骨のレントゲンを見てみたいという人の気持ちは満足するかもしれない。
また、かなり確率は低いが、別のなんかの病気が発見出来るかもしれない。しかし、通常症状も無く異常なレントゲン所見から見つかるようなものはほぼあり得ないし、例えばそれは腫瘍的なものかもしれないが相当確率は低い。癌は加齢とともに罹っている確率は上がるが、若年者の場合、撮って良かったということはまず通常あり得ないくらいのレベルだろう。

実際、これはなんか変かな?と診察上感じてレントゲンを撮ったところで、それでも異常が在ることなんて殆んど無い。
頚椎の脱臼骨折だったことも数回あるが、通常のムチ打ちと症状が全く違うので、そういった場合は当たり前だがもちろんレントゲンを撮っている。

レントゲンのデメリットは部位が多ければそれだけ多くの不必要なX線被曝をするということだ。それによってもしかすると将来の癌リスクを高めているかもしれない。また、撮った時に異常が無いという証拠が残るだけなので、症状が残存したところで疾病利得で治らないなどと見なされやすくなるかもしれない。保険会社はそう思っていることが多いと思う。

また、レントゲンを撮った以上は異常所見を説明しようとするのが医師ですから、些細な加齢変化などを発見するとついつい説明することも多いので、変な恐怖心が起こり、精神的ストレスでかえって治りにくくなるかもしれない。そんな馬鹿なと思わるかもしれないが、心理社会的因子に関わる疾患はレントゲンを撮ると治療成績が下がるのはよく知られている。

では、次に保険会社のメリット、デメリットは何があるか?
保険会社にとってのメリットはもちろん金銭の支払いが少なくて済むことだろう。なので、出来るだけ早く治ってもらうか、後遺症診断して終わらせるというのが望まれるだろう。でないと、症状が続くと言われるだけ支払額が増加する。と考えると、レントゲン撮影は支払いが多少増えるのでそういう意味ではデメリットかもしれないが、検査で異常がなかったんだからそろそろ終了しましょうと言いやすくなるだろう。そういう意味ではメリットがあるから勧めてくるのかもしれない。

よく、保険会社にレントゲン、MRIを撮れと言われたと言って来られる患者さんがおられるが、保険会社はあなたが早く治ろうが治るまいが、支払いを終了したいだけだと思う。MRIならまだ電磁波の害はそれほど言われていないが、レントゲンのX線の害は言われているので、別に保険会社は医師ではないので、あなたがその後癌になろうが、ガン保険にでも入ってなければ関係のない話だ。
しかも、医師でもなく診察したわけでもないのに、検査の必要性が分かるわけがない。

では、医療従事者にとってのメリット・デメリットは?
基本的に保険会社が診療費を支払ってくれるので、患者さんに支払いを渋られる心配は無い。検査であろうと治療であろうとやればやるだけ儲かるわけだ。しかも、症状が長引けば固定客化してリピーターになってもらえるメリットがあるかもしれない。デメリットがあるとすれば、良心が痛むかどうかということだ。
そういった意味では、勤務している医療者は患者の支払いが増えようが減ろうが給料は関係ないので真摯に治すということに集中できているかもしれない。
しかし、個人開業の医療者はどうしてもそういった傾向にあるように、業界人として感じなくもない。
が、勤務医であっても病院経営と無関係ではないため、患者さんは通常、医療の検査治療にリスクが有るなんて知りもしないわけで、じゃんじゃん自己負担なく検査や治療をしてもらえるという疾病利得でまさか自分が治りにくくされているとも知らずお得感を感じ、ジャンジャンなされてきた歴史があるのかもしれない。

最初にそういう患者さんの立場に立たない医師が言い訳で、交通事故はレントゲンを撮ってあげた方が喜ばれるし、もしも何かあるかもしれないし見逃すと後々ややこしいことになるなどと言っていたのが、下の素直な医師に交通事故はレントゲンを撮らなければ危険なことに自分がなるかもなどと、特別交通事故が自己保身が重要だなどといったデマが広がり、結果、必要ということになったのかもしれない。
通常の健康保険でなら調べもしない症状をあえて交通事故だからという理由だけでやらなければ自己保身にならないというのは理屈が通っていない。例え自己保身のためにレントゲンが必要なら、交通事故でなくても全例撮るべきだろう。まあ、大学病院は研究機関なので検査所見のストックのためにほぼそうしているが。

病院によっては交通事故だけは医師の診察前に看護師が勝手にレントゲンをオーダーし撮影しているところもあったりする。これは決して親切ではなく、拝金主義だと私は思う。

私の子どもが、無症状で交通事故にあったという理由だけで全身CTなど撮られようものなら、その病院、医師にかなり私はクレームをつけるかもしれない。

しかし、このような冗談のような話が実際あったりしている。以前、幼稚園のバスが事故をした幼児全員にCTを撮ってくれと、園の先生が脳外科医にお願いをして撮っていた。私が親なら間違い無く、幼稚園に文句を言うだろう。意味のない被曝を幼稚園児にさせた責任はどうとるのか?原爆の低線量被曝以上の被曝をする場合もCTはある。


医療というのは、お金で買うわけだが、健康ならやらない方が良いものだというのを知って頂きたい。
ただでいっぱいやってもらえると喜んで、将来のリスクに繋がることを色々やっているかもしれないと知って貰いたいもんだ。


私はただ、患者さんに早く治ってもらおうと思ってやることにしているので、それについて何を言われようが何の後ろめたさも無い。

ただ、無料で医療サービスを多く受ける機会が実はリスクを含むと知らない患者さんにとっては、最小侵襲で治そうとする私は変な医者かもしれない。

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