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筋肉ドクターの気まぐれ日記

Killing Timeに日記を書き候
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11.24.02:31

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  • 11/24/02:31

06.21.16:19

鎮痛薬

整形外科といえば鎮痛薬が大量に処方されているだろう。
私も最も多い処方は鎮痛薬だろう。

種類も、アセトアミノフェン、NSAIDs、ステロイド、麻酔薬に麻薬まで様々なものがあるし、剤形も、内服薬、坐薬、塗布薬、貼付薬(湿布)に注射薬といろいろある。

効能、作用はおのずと知れた、「痛みを取る、痛みを抑える」ものだ。人間がどれだけ痛みが嫌いかってことだろう。
で、もちろん、副作用はいろいろある。胃潰瘍や免疫低下などは有名な副作用だ。

この、薬の作用(効能)、副作用ってのも、人間が勝手に欲しい結果を作用、それに付随する好ましくない結果を副作用と呼んでいるだけで、作用も副作用もその薬、物質の持つ作用だ。
もちろん、次々に新薬が開発されているが、目的は作用を増強して副作用を抑えようということだろう。
しかし、副作用が無くなることは無いし、新たな副作用が出てくる場合もある。胃潰瘍にはなりにくいが心臓に悪影響が出たなんてのもありますね。

生薬治療を行う医師も、やはり、切れ味(効能)は一般処方薬の方が良いと言う。そりゃ、そのために莫大な研究費使ってやってるわけですから、そうだって感じですね。


で、この痛み止め(鎮痛薬)、結構世の中で乱発されている印象がある。もちろん耐え難い痛みのある人にはありがたい薬ではあるのだが、どうも外傷などで大して痛くも無いのに出されたり、痺れ、凝りなんてものにも処方されている。

もちろん、痛み止めは痛み止めなので、腫れを抑えたり、痺れ、凝りなどを抑える効能は無い。

では、痛みの無い人が痛み止めを使うとどうなるのか。もともと痛みが無いのに痛みを抑えようが無い。おのずと副作用が期待できるだけだ。
胃潰瘍になりたいとか、免疫を落としたいという目的なら良いかも知れないが、それ以上の作用は期待できない。

なのに、世の中、打撲したからとか、肩こりがするんでとか、腫れるんでとか、除痛以外の目的で出されまくってます。

鎮痛薬の多くに「消炎」鎮痛剤と炎症を消すという良さげなことを書いてます。炎症と言えば、疼痛、発赤、腫脹、熱感といった気持ちよく無さそうなことを連想させるので、それらを全て解決してくれるように思ってしまいそうです。
しかし実際、炎症は免疫反応で治ろうという身体の反応ですし、NSAIDsという有名な多く処方される鎮痛剤を使うと、免疫低下により骨折などでは治癒が遅れることが明らかなようです(ちなみに喫煙も骨折は治癒を遅らせるらしい)。
決して、痛み止めを使ったら治りが遅くなることはあっても、早く治るなんて作用、副作用から考えてあり得ない。痛くないのに使う必要は全く無い。

定期処方薬で1日何回などと処方されている場合も多いですが、私は痛みが耐え難い時は1日何回までで使うようにといった処方しかしたことが無い。
前の医師が定期処方で出しっぱなしで患者さんが希望される時くらいかな?でも十分に説明してもそれでもって人だけですが。


CMなどでは、スポーツ選手が運動後に気持ち良さそうに鎮痛薬を使っているのを見せて、良いイメージを植え付けようとしていますが、その辺しっかり考えて痛み止めとは付き合いましょう。

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